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202 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 五日目・昼:帰り道] 投稿日: 2007/04/04(水) 05 06 35 「おや、士郎ではないですか」 大きな荷物を抱えたライダーが正面から歩いてきた。 しかも商店街のエプロンを羽織ってである。 「あれ? ライダー、何でここに?」 確か今日はバイトの日ではなかったし、それに自転車で『遊びに』出掛けた筈だったが。 「大した理由ではありません」 素っ気なくライダーは答える。 「偶々通りかかったところ、昨日の『S市の事件』で病院に搬送された親族の見舞い、と言うことで人手が足りていないと言うことでしたので」 人目を気にして直接的な物言いはなかったが、伝えたいことは伝わった。 「なるほど、それでせっかくだから手伝う、と言うことか」 そう言うことなら自分も手伝った方が良いだろうか。 「士郎は買い物でしょう? 私一人でも十分にこなせる事ですからお気になさらず」 そう言って30キロはありそうな米袋を所定の位置に置いていく。 「いや、そうは言ってもな」 「士郎、優しいのは良いことかも知れませんが一緒にいるサクラ達のことも考えてあげないのですか?」 そう言いながら、ひょいと木箱を抱え上げる。 その隣では顔馴染みの米屋と魚屋が感謝しながら別の荷物を運んでいる。 「ああ、いや、考えてはいるんだが……」 「ならば迷うことはないでしょうに……そうそう、言っておくことがありました」 「ん? なんだ?」 「いえ、今日のお礼、と言うことで今日の帰りに冷凍物ですが幾つか魚を頂けるようでしたので、なにかリクエストはありますか?」 料理をするのは士郎達ですので意見を頂ければ、とライダーは続ける。 「ああ、そうだな……桜、なにかあるか?」 「え? そうですね……この時期なら真鯛とか真鰯とかどうでしょう? お刺身なら片口鰯とか……」 頭の中で簡単に魚を使った献立を思い浮かべてから答える。 マダイもマイワシもキロ数千円する比較的高価な魚だが、貰えるならばと二人とも遠慮は余りしない。 「真鯛とか真鰯とすると……炊き込みとか刺身、薩摩揚げがいいか?」 「そうですね、でも真鯛が丸ごと一匹貰えるなら塩釜焼きとかに挑戦してみませんか?」 「ああ、それは良いかもしれないな、やり方は知ってるけど実際作ったことはないものな」 ノインがひょっこりと身を乗り出した。 「普通の料理ならサワラとかあると良いんじゃないかな?」 その言葉に視線が集まる。 「……ノイン、料理できるのか?」 「……多分、出来るよ? 美味しいと思う」 自信なさげに言葉を初め、言葉の最後ではえっへんと胸を張る。 その姿はちょっとだけ心を和ませた。 そして、料理が出来るというのにも驚いた。 「それじゃあ、夕飯の時にでも手伝ってくれるか?」 「うん、いいよー」 ノインが腕に絡みつく。 「それではいただけるならばその三種を頂いておきます」 「ああ、わかった、楽しみにしてる」 「ええ、それでは」 ライダーは重そうな木箱を幾つも重ねて軽々と歩いている。 その姿はちょっとだけ羨ましい。 「それじゃあ、買い物をして戻ろうか」 終わりかけていた醤油の瓶やジャガイモを、それから魚料理にあわせた食材も幾つか買い込んだ。 帰り道で―― 逆襲のあかいの:鼻歌交じりに歩く遠坂を見つけた フルアーマー百式:緊張しながら歩くルヴィアとジェネラルを見つけた 仮面ライダーフルフェイス:アイドリング状態で遠くを見つめるライダーを見つけた ネハンゲリオン:幸せそうに鯛焼きを食べている一成を見つけた 投票結果 逆襲のあかいの:1 フルアーマー百式:2 仮面ライダーフルフェイス:1 ネハンゲリオン:5 決定
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【マスター】 來野 巽@Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ 【マスターとしての願い】 聖杯戦争を止める 【能力・技能】 魔眼 見ることにより対象となった生物のあらゆる動きを停止させる能力 サーヴァントや極めて高位の魔術師などには無効である。 【人物背景】 1991年の東京で行われた聖杯戦争のマスターの一人。 世田谷の都立高校に通う高校2年生。成績も運動も中くらいの平凡な存在。 母方の祖先が魔術師なため魔術回路を保有している。 聖杯戦争を知る前からの参戦。
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「!?バーサーカーさん!あそこっ!」 「敵か……!」 時刻は四時を少し過ぎた頃だ。 左手に見えた橋の惨状に気をとられながら走っていた竜堂ルナとバーサーカーの二人。先に彼女たちを見る存在に気づいたのは先行していたルナのほうだった。 「地の利を得られたな……」 自分達がいるビルの屋上より更に十数メートルは高いところにいる赤い外套に銀の光を跳ね返す人影。 「えっと……サーヴァント、かな?」 「どっちかはわからないがーー」 「そこで止まれ」とバーサーカーは声をかけルナと同じビルの屋上に立ち、寄り添う。 「ーー話をしに来たようだな。」 「ふーん、先に気づいたのはそっちか。」 夜風に赤い外套を靡かせるアーチャー、クロエは呟いた。 およそ百メートルの距離。気配は絶っているとはいえアサシンでもない以上いつでも察知されるのはわかっていた。それなのに、アーチャーは動かなかった。つまりは。 『じゃあ『接触』するわ。』 『頼んだ。』 衛宮切嗣の選択は『接触』。つまりは発見した『参戦者』との交渉である。 無論リスクは大きい。お世辞にもアーチャーは強いとは言えず、なにより自分のサーヴァントを、娘であるクロエを矢面に立たせることに他ならない。交戦する確立は五分を越えるだろう。 しかしそれでも切嗣は、ここでアーチャーを接触させることを選んだ。それはこの聖杯戦争がある意味一斉に始まることに対応して先手をうつためでもあったし、アーチャーならば離脱も可能であることを考慮したためでもある。だがその一番の理由は、やはり『生き残る』ためだろう。 この聖杯戦争における衛宮切嗣の最も重要な目的、それは『クロエ・フォン・アインツベルン達の生存』である。 究極的には、聖杯の入手、または破壊は、その目的を達成するための手段でしかない。愛する者を犠牲にしても正義の味方を語った男の末路が家族を、見たこともない子ども達を守るためと言うのはかなりの皮肉だと切嗣は思うが。 よって切嗣が最優先すべきなのは自身とアーチャーの生存である。娘たるアーチャーをできうる限り長く生存させることは、その目標にも合致する。しかしこれには大きな課題があった。この聖杯戦争に巻き込まれた時点で恐らく衛宮切嗣の寿命は尽きていたはずだ。実際、切嗣は自身の死期を悟り衛宮士郎が生きていくための手配をささやかながら進めていた。そんな切嗣の体がこの聖杯戦争に耐えうるのか?いつその時がくるのか、来てしまうのか?あるいはもっと単純に戦いの中で命を落とすことも多分に考えられる。ではそうなったときに、衛宮切嗣はマスターとして、そして父親として何ができるのか。 そして考えついたのが、自分以外にクロエのマスターとなる者を用意することであった。幸い、クロエは燃費が良く、単独行動のスキルも持っている。サーヴァントを二騎使役できるマスターは限られるだろうが、多少の無理をしてでもこの『戦力』を欲するマスターはいるだろう。 娘を兵器のように扱うーー結論に行きつくための前提に自嘲もしたし父親失格だとも思ったが、残念ながら切嗣にはこれ以上の父親らしい行動は現実的なものと思えなかった。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 「ガンッ」と金属の手すりを蹴った音と風を切る音。ルナとバーサーカーがアーチャーの待つビルの屋上に現れる。 二騎のサーヴァントはどちらも武器を構えない、しかし、警戒心は微塵も緩ませない、そして、沈黙。互いに相手の声を待つ。ピリピリとした空気。 「あのー……」 になる前に、おずおずと声をかけたのはルナだ。沈黙の主導権争いの空気になることを察知してとっさに何か話さなければと気をきかせたのだがそのあとが続かない。 それを見て、バーサーカーは心の中で舌打ちをし、アーチャーはルナへの評価を変えた。 今の状況なら先に何らかの行動を起こすよりかは相手の出方を待つ場面だろう。それを崩したということはこの場を有利に進める何かが話すことであるか、もしくは余程のバカか。ここまでの彼女から感じた存在感から前者だと判断してアーチャーはルナの言葉を待ち。 「……こんに、こんばんは。」 (あっ、この子チョロいわ。) アーチャーは評価を後者にし、バーサーカーは心の中で今度はため息をついた。 「こんばんは。さっそくだけどマスターさん、同盟を組まない?」 「同盟!?もちろ「待てルナーーマスター!」え、でも、バーサーカーさん……?」 「チィッ……!」 『で、そっちがマスターで名前はルナ。あの変な腕のサーヴァントはバーサーカーね。同盟組んでたわけじゃないみたい。』 切嗣へと念話を送りながら、アーチャーは心の中で失笑した。サーヴァントに匹敵する存在感を放ちながら、あまりにも簡単にボロを出すマスター。少しは頭が切れそうだと思ったらマスターの名前を口走るサーヴァント。どちらも揃って御しやすい、それがアーチャーが二人に抱いた第二印象だ。 (イリヤでもここまで天然じゃーー!) 一瞬、アーチャーは自分の顔がひきつったのを感じた。それは心の中で笑うことでほんの僅かに弛緩した表情筋が驚愕の表情になろうとするのを押さえつけるためのものだ。 (もしかしてーー) アーチャーは視線をルナへと集中させる。この時、ほんの僅かだがアーチャーはバーサーカーの存在を頭から追い出した。それは自殺行為に他ならないが、しかしアーチャーは意識的にか無意識にかルナを見つめていた。 待ち明かりを受けて金色の光を反す銀髪。摩眼かのような渦の紋様が見える赤い目。そしてその身体から己の存在を誇示するかのように流れ続ける異質な魔力。先程の失態も世間知らず故だとしたら、一般社会に出た経験がないとしたら。 (ーーホムンクルス!?) (なんで見つめられてるんだろう……?) 一方、アーチャーの視線を受けるルナは困惑していた。なぜか突然自分の顔をじっと見つめられているのだ。そのような経験などほとんどないルナにはこういうときどうすればいいのかわからないのだ。 「バーサーカーさん……」 「相手から目を離すな。」 助けを求めるも、彼女のサーヴァントはとりつく島もない。バーサーカーは不甲斐ない自分自身への怒りからだが、ルナは怒られていると感じた。 (顔に何かついてたりして……) 気まずさに堪えられず、ポリポリとほっぺを掻く。ふと彼女も嗅ぎ慣れた匂いがした。指を見るとそこには、一枚の青のり。 (青のり付いてた!) 【新都・前回から移動なし/2014年8月1日(金)0420】 【アーチャー(クロエ・フォン・アインツベルン)@Fate/kareid liner プリズマ☆イリヤ】 [状態] 筋力(10)/E、 耐久(20)/D、 敏捷(30)/C、 魔力(40)/B、 幸運(40)/B、 宝具(0)/- [思考・状況] 基本行動方針 衛宮切嗣を守り抜きたい。あと聖杯戦争を止めたい。 1.まさか、ホムンクルス!? 2.同盟を組むって言ってみたけど、どうなるかなー。少しぐらい魔力貰っても大丈夫そうだから悪くはないけど。 [備考] ●赤色の影をバーサーカーと、銀色の影をマスターの『ルナ』と認識しました。 ●ルナをホムンクルスではないかと思っています。 【竜堂ルナ@妖界ナビ・ルナ】 [状態] 封印解除。妖力消費(小)。お腹いっぱい。ちょっと眠い。恥ずかしい。 [残存令呪] 3画 [思考・状況] 基本行動方針 みんなを生き返らせて、元の世界に帰る。 1.なんかいろいろ恥ずかしい。 2.同盟を組むんじゃなかったっけてバーサーカーさんに聞きたいけど今はやめとく。 3.学校の保健室を基地にする‥‥いいのかな‥‥ 4.誰かを傷つけたくない、けど‥‥ 5.バーサーカーさんを失いたくない。 [備考] ●約一ヶ月の予選期間でバーサーカーを信頼(依存?)したようです。 ●修行して回避能力が上がりました。ステータスは変わりませんが経験は積んだようです。 ●新都を偵察した後修行しました。感知能力はそこそこありますが、特に引っ掛からなかったようです。なお、屋上での訓練は目視の発見は難しいです。 ●第三の目を封印解除したため、令呪の反応がおきます。また動物などに警戒されるようになり、魔力探知にもかかりやすくなります。 ●身分証明書の類いは何も持っていません。また彼女の記録は、行方不明者や死亡者といった扱いを受けている可能性があります。 【バーサーカー(ヒロ)@スペクトラルフォースシリーズ】 [状態] 筋力(20)/D+、 耐久(30)/C+、 敏捷(20)/D+、 魔力(40)/B++、 幸運(20)/D、 宝具(40)/B+ 魔力消費(微)、不甲斐ない自分にイライラ。 [思考・状況] 基本行動方針 拠点を構築し、最大三組の主従と同盟を結んで安全を確保。その後に漁夫の利狙いで出撃。 1.誘い出されてきたが……どうするか。 2.学校に拠点を構える。 3.マスターがいろいろ心配。 [備考] ●新都を偵察しましたが、拠点になりそうな場所は見つからなかったようです。 ●同盟の優先順位はキャスター セイバー アーチャー アサシン バーサーカー ライダー ランサーです。とりあえず不可侵結んだら衣食住を提供させるつもりですが、そんなことはおくびにも出さずに交渉する予定。
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─────始まりは、偶然だったか、必然だったか。 魔法少女───陰ながら街を守り、人々を助けるその姿に、彼女は憧れた。 しかしそれは宇宙人が自分達のために作った単なる釣り餌で。 魔法少女は皆例外無く、いずれ人々に呪いを振り撒く魔女へと成り果てる。 彼女は常に傍観者だった。 彼女は常に守られ、助けられる側だった。 そして彼女は友人達を、ただその目の前で失い続けた。 さりとて想いだけで何が変わるわけでもない。 どれだけ思い悩んでも彼女の時間は止まらない。 どれだけ悲しみ嘆いても彼女の時間は戻らない。 やり場の無い、どうにもならないやり切れなさをその胸に抱えたまま。 今日も彼女は眠りに付く。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「─────以上がこの聖杯戦争という戦いについての概要です」 「……………」 天空に浮かぶ月のよく見える夜。『方舟』の内部に作られた虚構の町。 町中のどこにでもあるような民家の一室、そこにいる少女2人。 家の一室のベッドの上で起き上がり、困惑気味に目の前に立つ相手の話を聞く桃色の髪の少女──鹿目まどか。 まどかに何処となく穏やかな雰囲気で話かける、まどかより数歳程度上の外見に黒羽付きの黒衣を着る銀髪の少女──サーヴァント。 聖杯戦争の参加者──であるはずの二人一組の主従。 「この空間はあくまで月にあるムーンセルが構築し、用意した仮想空間ですが、 霊子変換された魂と物理的に存在する肉体の繋がりが無くなったわけではありません。 この空間で死亡すれば…おそらく現実の世界に戻る事も出来なくなるでしょう」 「……仮想空間って…そんな……だってここ…私の部屋です……さっき寝る前と…何も変わってない……」 まどかの目の前の…まどかが自分の部屋で就寝していた所、夜中に目が覚めたら突然現れたこの女性。 サーヴァントとかキャスターとか名乗るこの女性が言うには、今自分達がいるこの世界は現実とも夢とも別の物だという。 しかしこの部屋は紛れもないまどか自身の部屋だ。 中の広さも、壁紙の色柄も、家具の位置も、窓の外の風景も、確実に全部自分の部屋のそれだ。 毎日ここで過ごしているのに間違えるわけもない。 「俄かには信じられない話ではあるかもしれませんが… この空間の構造物はムーンセルが聖杯戦争の参加者達の記憶を読み取り、その記憶を元に作成しています。 この家は…いえ、この周辺一帯はおそらくあなたの記憶を元にしてこの空間内に再現されているのだと思います」 「………」 まどかは未だキャスターの話について戸惑いを隠しきれない。 本来ならマスターにはムーンセルから聖杯戦争の知識を与えられているはずなのだが、 どういうわけかまどか本人は聖杯戦争に関する事を全く理解していなかったため、キャスターが全て一から説明する事になっていた。 「それからこのアークセルには、親機と言えるムーンセルにアクセスして初めて辿り着く事が出来るはずの場所です。 アクセスするにはゴフェルという特殊な木材が必要なはずなのですが…何か心当たりはありますか?」 「…分かりません……ゴフェルって名前も…初めて聞きました……」 さほど神話や伝説の類に精通してるわけでもないまどかはゴフェルの木など見た事も聞いた事も無い。 最近何かの木片、あるいは木製の物を拾ったり貰ったりしたという事も無かった。 当人にとっては何から何まで寝耳に水な話。 「…それでも、自覚は無くとも、あなたにはこうしてムーンセルから令呪と私が──サーヴァントが与えられています。 一応、木に関してもあなたが地球で気付かない内に接触してしまった可能性も全く無いとは断言しきれません。 結果的にはあなたはムーンセルにマスターとして認識されているものと考えて間違いないでしょう」 まどかは自身の手の甲に刻まれた赤い紋様──三画の令呪を見る。 それを持つ者の運命共同体にして剣となる、英霊たるサーヴァントとの契約の印。 サーヴァントへの絶対命令権にして、切り札ともなる使い捨ての強化装置。 そして、万能の願望器たる聖杯を掴み取るために聖杯戦争に挑む者であるマスターたる証。 ここが地球ではない、現実にある世界ですらない作り物の世界であるという実感は未だ乏しかった。 魔法少女や魔女のそれを上回るような突拍子もないような話。 しかしキャスターが口から出まかせを言っているようにも感じられなかった。 「おそらくは今頃あなただけでなく、他にも何人ものマスターが記憶を取り戻し、サーヴァントを召喚しているはずです。 そしてそれぞれの抱く願いのために戦いを始める事でしょう。そういう意味ではこの聖杯戦争はすでに始まっているとも言えます」 願い───そういえば、まどかがキャスターから聞いた限りの内容では、 普通に考えればこのサーヴァント…キャスターは聖杯を目当てにわざわざやってきているという事になる。 やはりこの場にこうして出てきたからにはキャスターにも何か願いがあるのだろうか、少し、気になった。 「キャスターさんにもやっぱり…何か願いって…あるんですか…?」 「そうですね…。聖杯の力で叶えたい願いというのなら無い、という事になるのでしょうか。 …少なくともこういった殺し合いに勝利する事で聖杯を手に入れたいとは思いません」 どこか思う所があるかのようにキャスターは言う。 「じゃあどうして…聖杯戦争に…?」 「可能性として考えられるのは相性でしょうか。通常ムーンセルが配するのはそのマスターに適する、類似すると判断したサーヴァントです。 これといった願いを持たない者がサーヴァントとして召喚されるというのも別段珍しい事ではありません」 サーヴァントは通常、マスターと似た性質を持った英霊や何らかの縁がある英霊、 もしくはマスターが用意し、召喚の際に使用された触媒に対応した英霊が呼び出される。 月の聖杯戦争の場合、ムーンセルがそのマスターと合うと考えた英霊がサーヴァントとして宛がわれる場合が多い。 そこにサーヴァントが持つはずの願いの有無はさほど関係は無い。 現にこれまでムーンセルが観測してきた聖杯戦争では、むしろ聖杯にかける願いを持つサーヴァントの方が珍しいくらいであった。 「とはいえ、これはあくまで全体的な傾向というだけですから、私達がこのパターンに当てはまるのかについては何とも言えませんが… それから……一応、私の方からも伺っておきたいのですが……マスターには何か聖杯で叶えたいと思う願いのようなものはありますか?」 「…………私…………」 表情が曇り、答えに詰まる。 それは最初から分かっててこの場にやってきたかどうかという事は関係は無い。 聖杯が欲しいと思ったのなら戦わなければならないという事。 他人の願いや命など纏めて叩き潰しに行くという事。 「………私は……私………嫌です……こんな…殺し合いなんて……やりたくないです…そんなの…… 聖杯なんていらないです……願いも何もありません………今から…その……マスターなんてやめられないんですか…?」 まどかにはこの聖杯戦争に忌避感を覚える事は出来ても、聖杯目指して戦おうなどという気には到底なれなかった。 それにまどかは知っている。たとえ聖杯がキャスターの言う通りにどんな願いでも叶えられる物だったとしても、 本当にどんな願い事でも頼めば叶ってそれでハッピーエンド、なんて夢のような話は実際には無いのだと。 都合の良い願いを叶えた後はそれ相応の対価を支払わされる結果になるという事を、鹿目まどかはすでに知っている。 『どんな願いでも叶える万能の聖杯』という売り文句など、とても鵜呑みに出来るような物ではないのだと。 「…聖杯戦争エントリー後のリタイアは許可されておりません。 仮に何かリタイア出来る方法があったとしても……申し訳ありませんがその方法は私には分かりません」 「……………」 しかし今更な話、仮にどれだけ嫌がったとしても突然放り込まれたこの戦いから逃げ出す事さえ許されないという。 これではまるで人間を『方舟』と言う入れ物に入れて強制的に戦わせる、儀式。 互いに食い合わせ、濃縮させ、最後に残ったただ一つの願い、欲望だけを引き上げる……一種の蠱毒のようだ。 「………………私………あの………やっぱり……分かりません………その……ごめんなさい………」 それでもまどかにはどうすればいいのか分からない。どうしようもない。八方ふさがりにしか感じられない。 そもそも何故いきなり自分がこんな所に引っ張ってこられたのか全く見当もつかない。 目を伏せ、俯き気味に、しばらく悩んだ後に弱々しくも返答する。 「…何も謝るような必要はありません。では…それならひとまずは休んで少しでも気持ちを落ち着けるのがよろしいでしょう。 他のマスターやサーヴァントに捕捉されないよう、この家に私達がいるとは分からないようにセキュリティを張っておきます」 「……はい……」 一発解決出来るような閃きなど無い。進む道も戻る道も見つからない。どこを向いたらいいのかさえ分からない。 見通しが明るくなるような要素など何も出てこない。 何も無い所からいきなり本のような物を出し、何かを始めたキャスターの勧めにまどかはただ頷く事しか出来なかった。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ─────聖杯戦争、か…。話には聞いていたがまさか自分がサーヴァントとして召喚されるような事になるとはな…。 …だがそれよりも今は私ではなくマスターの方が問題か。 聖杯戦争は自らの意思をもって参加する物だと聞いていたが、見る限りマスターには何も無い。 方舟へ至るための鍵も、聖杯戦争のルールやNPCとしての記憶も、求める願いも、戦う力も、戦おうという意思さえも。 戦意に至っては無いどころかマイナスであるとさえ言えるか…。自力でムーンセルにハッキングを行ったという事も無いだろう。 元々聖杯戦争に参加するつもりは無かった、という所に起因していると考えたとしてもやはりおかしな話ではある。 …現状で確かな事は言えないが…いずれにせよこうして喚ばれた以上はマスターをこのまま放ってはおけない。 とりあえずはどうにかしてマスターを地球に帰す方法でも考えてみるべきか───── ─────みんな、みんな死んじゃった。マミさんも杏子ちゃんも、さやかちゃんも。 なんでこんな事になっちゃったんだろう。誰もこんな結果なんて望んでなかったはずなのに。 それに今度は聖杯……何でも願いがかなうって、キュゥべえの言ってた事とそっくりだ。 きっとこれも絶対まともな物なんかじゃない。なのにそんな物のために殺し合えなんて…。 それもどうして私なんだろう。魔法少女になろうとしなかったから?さやかちゃんを助けられなかったから?…ばちが当たったのかな…? やっぱり……分からないよ…………どうして………こんな……………さやかちゃん達だったら……どうするのかな………。 さやかちゃん……マミさん……杏子ちゃん………ほむらちゃん………私………私───── 【マスター】 鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ 【参加方法】 不明 【マスターとしての願い】 特に無し 【weapon】 特に無し 【能力・技能】 運命すら覆すほどの魔法少女としての素質を持っているが、キュウベえとの契約をしていない為、「素質がある」だけの普通の少女である。 もし彼女がキュウベえと契約していた場合には魔法少女としての武器は薔薇の枝をモチーフにした形状の弓矢で、杖状に折り畳まれた状態から蕾が花開き、弦が展開される。 変身後の衣装はフリルやリボンをあしらったファンシーで可愛らしい、いかにも魔法少女的なドレスとなる。ソウルジェムはチョーカーに装着される。 【人物背景】 見滝原中学校に通う中学2年生の少女で、クラスでは保健委員を務めている。桃色の髪を母親の勧めの赤いリボンで2つに結っている。 10月3日生まれ、血液型はA型、身長は150cm未満で小柄。家族構成は母・父・弟の4人で、母が働き父が家事をするという家庭環境で育つ。 心優しく友達想いだが、自分を何の取り柄もない人間だと考えるやや卑屈な面があり、「誰かの役に立てるようになりたい」という夢を抱いている。 その平々凡々な人格とは裏腹に、魔法少女としては途方もない素質を持っており、執拗にキュゥべえから契約を迫られることになる。 当初は一見華やかではある魔法少女に夢を見ていたものの、マミの死やソウルジェムの真実に直面するたびにその認識を改めていき、 魔法少女としての契約に踏み出せない自分の臆病さに迷いながらも、「当事者になれない傍観者」という立場で他の魔法少女に干渉していく。 【方針】 分からない。 でも聖杯戦争はやりたくない。 【クラス】 キャスター 【真名】 リインフォース@魔法少女リリカルなのはA s 【属性】 秩序・善 【ステータス】 筋力D 耐D 敏捷C 魔力A++ 幸運A++ 宝具E~A++ 【クラス別スキル】 陣地作成:C 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。 “結界”を形成する事が可能。 道具作成:A+ 魔力を帯びた器具を作成出来る。 自身の騎士達の物なら宝具さえ作り上げられる。 【保有スキル】 高速思考:B 思考速度の速さ。 膨大な魔術データの運用管理を行うための存在でもあるキャスターの情報処理能力は人間のそれを上回る。 防壁破壊:C 神秘を帯びた攻撃による防壁破壊。 魔力防壁の破壊判定を行う。 判定に失敗した場合でも、防壁の防御力をわずかに減少させる。 減少値は防壁破壊のランクに比例する。 蒐集:A 他者の魔術回路を摘出して吸収する事で魔力を得られる他、その者が持つ魔導技術を自身の宝具にコピーして使用出来る。 コピーした魔術は自身にとって使いやすいように改変する事も可能。 一度魔術回路を吸収した相手に再度このスキルを使用する事は出来ない。 従属行動:A 主君に対する従属。 マスターが存在する限り、聖杯戦争の枠を超えた現界を供給なしに可能とする。 【宝具】 『夜天の書』 ランク:E~A++ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:- かつて主と共に世界を旅し、様々な魔術を記録してきた魔導書。 キャスターはこの宝具の管制人格(マスタープログラム)であり、この宝具はキャスターそのものであるとも言える。 キャスターの使用する魔術は魔力を燃料にして発動するが、その術式は科学的な理論を元に構築された物理現象に近いと言える物であり、 その矛盾によりサーヴァントの対魔力は、キャスターの魔術を魔術であると認識出来ずその効果を発揮しない。 『夜天の光と祝福の風(リインフォース)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人 キャスターの持つ融合騎としての機能を用いて他者に融合し、能力の強化を行う。 融合相手は上記の宝具を用いて魔術を使用出来るようになり、各種行動でもキャスターの補助を受けられる。 融合相手ではなくキャスターが主体となって融合する事も出来るが、この場合融合相手は大きな消耗を強いられる。 【人物背景】 闇の書に内包されているヴォルケンリッター同様のプログラム。主と融合して魔力の統制、及び発動を行う。 主と肉体・精神の融合を果たすことで主の魔法の手助けとなる「融合型デバイス」としての機能も発揮し、 これまでに蒐集した膨大な魔法データを蓄積したストレージとしての「夜天の書」を用いて、莫大な魔法を使うことができる。 人の姿を取るときは、長い銀髪と深紅の瞳が印象的な若い女性の姿をしている。外見年齢は10代後半。 【サーヴァントとしての願い】 特に無し。 一応もう一度生前の主に会えたらいいと思ってはいるが、聖杯戦争に勝利する事でそれを達成しようとは考えていない。 【基本戦術、方針、運用法】 自分達の生存を第一に考える。 マスター側がぶっちゃけ何も出来ないので細かい所は全部サーヴァント側に丸投げしちゃった方がいいかも。
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154 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM 投稿日: 2006/09/26(火) 04 02 10 彼女の勧告、それを無視して突撃させた。 その直後の彼の直感、真横に跳ぶ。 襖を吹き飛ばし、茶の間に転がり込む。 その瞬間の違和感、右腕が吹き飛んでいた。 彼自身は気づいていないが、彼が見ていた彼女の背後の空間、壁も吹き飛んでいた。 バーサーカーでさえ動きが止まる。 彼の握る武器も同時に吹き飛んでいたのだから。 「損ねたか、なかなか良い直感をしている」 彼女の背後、腕を組んだ男が立っていた。 「いえ、貴方の狙撃手は良い腕をしている、流石ですわ」 それに応える彼女の笑顔は、恐ろしいほど美しかった。 「馬鹿な……アンタがサーヴァントを連れていないことは確認した! 最初は存在すら関知できなかった!」 痛みさえ忘れたかのように叫ぶ。 だが、叫びながらも彼は冷静だった。 「チッ……この片腕は授業料だ!」 片腕でルヴィアに向けて何かを投げる。 そうして左腕で地面に落ちた右腕を拾う、その瞬間までが見えた。 爆発音。 「しまった!」 屋根の上で遠坂が叫ぶ。 タイミングを逸したと理解した。 飛び降り、その進路を防ごうとするが、遅かった。 バーサーカーに抱えられ、玄関を飛び出す姿は、空中を飛び出した彼女の目にも無防備に映った。 真正面からならば確実に撃ち抜けたと後悔しつつもガントを連射する。 この状況下、必要なのは威力ではなく手数だ。 一発が命中するがそれだけだ。 バーサーカー相手にはまるで効果がない。 「Anti boundary——Breakthrough」 そんな声とともに、衛宮邸の門、その空間が歪む。 ガラスが割れるような音が響き、道路に二人が転がる。 「出る物を破砕する断裂結界とはね、しかもついさっき発動した物だ……気付いて助かった」 転がった一人が落とした腕を再び拾い上げる。 「次は倒す」 そんな言葉とともに、彼等は全速で去っていった。 頭を押さえ、桜の肩を借りながら、士郎が歩いてきた。 その後ろにはキャスターが心配そうな顔をしながら後ろを歩いてくる。 こちらは頭の痛みなどは無いらしい。 遠坂は庭に降り立ち、ルヴィアは床に倒れ、ライダーは疲れ果てているのか壁により掛かっている。 「いてて……遠坂、ルヴィア、ライダー、大丈夫か?」 「ええ、私は大丈夫です、ちょっと頭を打っただけですから」 「そうか、それはよかっ……うわ、なんだこれ……」 築100年は経っている衛宮邸だが、これほどまで破壊とか火災とかそういう事態には……って 「火事、火、消さないと!」 頭の痛みも忘れて何故か家に10カ所も設置されている消火器を手に取—— 「ああ、そうだったな、すまん」 ルヴィアにばかり注目していたが火事の中心と思われる場所とルヴィアの間に男性が立っていた。 彼が火災の方へ振り向くと、氷塊が落下し、天井に近づこうとしていた炎が消失する。 「さて、こんなところかな……すまないね、魔術師相手の戦いはこれが初めてなの勝手が分からなくてね」 そう言って再び振り返り、男が笑う。 品格を感じさせる紳士の笑みであった。 「え、ええ……そりゃもう」 火事が消えればひとまず落ち着いて良いだろう。 まずは 北欧の貴族:「貴方は、ルヴィアのサーヴァントですか?」聞いてみよう エーゲ海の女神:「ライダー、足は大丈夫か?」ライダーの状態を確認しよう 冬木の虎:藤ねえは無事だろうか、とにかくそれを確認しよう 赤字の家計簿:被害額はどの位だろうか、調べよう、多分7ケタとか行くだろうなぁ……
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神-----信仰の対象として尊崇・畏怖 (いふ) されるもの。人知を超越した絶対的能力をもち、人間に禍福や賞罰を与える存在。 デジタル大泉典より引用。 神……それは、人々の信仰の対象。 国・宗派によって信ずる神は違う。 しかし、共通していることは、”神に縋る”という人の感情が存在することだ。 「え~と……ここで合っているのかな……?」 地図を片手に歩いている着物姿の少女はこの店が探し求めている店なのか不安げに佇んている。 着物少女の名前は関織子。 旅館「春の屋」で若おかみをしている小学6年生。 春の屋に訪れるお客さんの笑顔を見ることに喜びを感じる織子は、とある宿泊客が『買い物を買いにいきたいがどうしても外せない用事で買いに行くことができない』と困っているのを知ると、自分が代わりに買ってくると申し出たのだ。 「ご……ごめんくださーい……」 『アンティークショップ・美紗里』と看板が掲げられた人気を感じさせない店に少し怖気づいた織子は恐る恐る店内へ入った――― (わぁ……色々と不思議なのがたくさん売られている!) 織子は店内に置かれている様々な物が展示されているのを興味深そうに眺める。 「でも……どれがどれだかわからないわ……店員さんは何処にいるのかしら?」 機械製品に疎い織子は紙に書かれている品物がどれかわからないため、店員に直接聞こうと周囲を見渡す――― ―――すると。 「あら……可愛らしいお客さんね。ようこそ、アンテークショップ・美紗里へ。私は店長のミザリィ』 そこにいたのは、神秘的な雰囲気を漂わせた大人の女性がいた。 ☆彡 ☆彡 ☆彡 (綺麗な女の人……グローリーさんみたい) 織子は店長と名乗るミザリィを見て、かつて春の屋の宿泊客で織子の友人となった占い師の女性を連想した。 「あ、あの……”これ”が欲しいのですが、ありますか?」 織子はミザリィに客から手渡された紙を見せる。 「どれ?……ああ、これのことね」 ミザリィは紙に書かれている品物を持ってきてくれた。 「わざわざ持ってきていただいて、ありがとうございます。それでは、それを買います」 織子は商品を購入した――― 「……それにしても、貴方が使うようには見えないけれど?」 ミザリィは織子に尋ねる。 「あ、はい。実は……」 ―――かくかくしかじか 「ふ~ん。その年で偉いわね」 「えへへ。若女将としてお客さんには笑顔で帰ってもらいたいので!」 ミザリィに事情を話すと、褒められ、織子は照れる。 「それじゃあ、そんなあなたに貴重なプレゼントを贈るわ」 そういうと、ミザリィは瓶を取り出す。 「そ、そんな。私がしたかったからやっていることなので!」 織子は申し訳ないと顔をブンブンと振り、断ろうとするが――― 「あら。気にしなくてもいいわ。私も贈りたいと思ったから贈るだけだから」 ミザリィは織子に瓶を手渡す。 「わ!?……凄いキラキラして綺麗」 (金平糖みたい……ふふ、鈴鬼君がみたら間違って食べちゃいそう) 織子はミザリィから手渡された瓶の中の虹色の石に目を輝かせて眺める。 「ふふ……それは” 星晶石”。今のあなたにとってただのキラキラした綺麗な石。だけど、あなたの意志が認められたらきっと素敵なことが起きるわ」 ミザリィは織子を見つめながら意味深なことを予言した――― ☆彡 ☆彡 ☆彡 「……」 (なんだか、可笑しなことが続いちゃってる……) 織子は自室で物思いにふけている――― あれから、お客様に買い物した品物を渡すと、大いに喜んだ。 その姿を見た織子も喜ぶが、奇妙な展開になった――― その客は”お礼”と称して買い物へ行った店の店主であるミザリィさんのように”キラキラしたカード”を織子に手渡したのだ。 織子は受け取れないと拒否したのだが、押し切られて結局受け取ってしまったのだ。 そして、次の日、旅館の倉庫を整理していると、織子へと書かれた箱を見つけ、箱の中身を確認すると、たんぽぽとコスモスが押し花とされたキラキラした本の栞がそこにあった。 あれよあれよと”キラキラした物”を3つ手にした織子は頭を悩ます。 「う~ん。駄目……さっぱりわからないわ。ウリ坊達ならこれが何かわかるかな?」 織子はそう思うと、友達の幽霊達に聴きにいこうと立ち上がった瞬間――― ―――パァァア! 「な、何!?」 畳みの上に並べていた3つのキラキラから突如、まばゆい光が発生して織子ごと部屋を包み込む――― ☆彡 ☆彡 ☆彡 「……ここは?」 光が収まり、目を開くと、そこは自分がいた部屋ではなく果てしなく広い広い場所。 見る者を魅了させる星々が輝く。 「綺麗……。そ、そうだ。ウリ坊!?美代ちゃん!?鈴鬼君!?」 綺麗だなと感じるが、一人であることに不安を覚える織子はいつも自分の傍にいる春の屋で知り合った3人の幽霊達の名前を呼ぶ。 ―――シィン。 反応は帰ってこない――― 「みんな!?そんな……!」 織子は寂しさと恐怖で目に涙が浮かぶが――― 「ようこそ、常ならぬ願望を抱く新たなマスター候補者よ」 織子に『泣いている暇はないぞ?』というかの如くどこからか男の人と思しき声が聞こえてきた。 ☆彡 ☆彡 ☆彡 「―――ここかしら?」 あれから、織子は男の人から聖杯戦争の予選を受けてもらうと言われた。 正直、夢だと思ったが、自分のほっぺをつねってみると痛みを感じたため、夢ではないと織子は理解する。 セイントグラフなるカードやそれを使って召喚せよや地図アプリの使用方法など色々と教えられたが、機械に疎い織子はちんぷんかんぷん。 その様子を星々を通じて見ているのか、男の人はため息らしきのを吐いた――― それから時間がかかったが、なんとか試行錯誤して地図アプリを使い指示された場所まで歩いた。 たどり着くと円形の複雑な陣が描かれ、そこから真っ黒な何かが現れた。 男の人曰く、その”シャドウ”と呼ばれるのを倒すと予選を突破したことになるらしい。 男の言葉が言い終わると同時にシャドウが織子に襲い掛かってきた。 「きゃ!」 幸い、速度が鈍いため、小学生の織子でも難なく避けきることができたが――― 魔術師でもない普通の一般人である織子にシャドウを倒す対抗手段はない。 攻撃→避けるを繰り返していると、シャドウの姿が人の形に変容しだした。 「え!?人の形になった!?」 「シャドウは、時間が経つにつれて強化される。そんなに悠長な時間はないぞ?早くサーヴァントを召喚する事だ」 「そんな!召喚ってどうすればいいの!?」 召喚方法が分からず、避けながら戸惑う織子に対し男は冷静な声で返す。 男曰く、先ほどの聖闘士グラフを用いて『英霊の座』に接続しなきゃいけないらしい。 そして接続するには”意志”が必要だそうだ。 話の最中でもシャドウの速度は加速度的に上がっていき、織子はかわすのに精一杯になっていった。 「痛ッ!?」 剣の切っ先が足を掠り織子は痛みに蹲ってしまった。 そして無情にもシャドウは攻撃を手を緩めようとせず、織子に剣を――― (私……死ぬの!?) 織子の脳裏を埋め尽くす死の気配。 凜はその感触で長くのばされた時間の中、様々な考えが浮かび消えていった。 ―――そんなの駄目。ここで私が死んだら、ウリ坊・美代ちゃん・鈴鬼君と二度とあえなくなっちゃう! そして何よりも大切な”お父さんとお母さん”とも会えなくなっちゃう!!! 織子の心の中に渦巻く感情を爆発させた瞬間、握っていたカード「セイントグラフ」が宙に浮くと光を発した。 その光にシャドウは攻撃を中断して後方へ下がる。 マイクテスト、マイクテスト。あーー、もしもし、聞こえるかー? 「え?え?……私の胸!?」 織子は何処からか聞こえる声の元を探そうとしたら、自分の胸から聞こえたことに吃驚する。 ハロー!ニンゲン!キィの名前はキィという!よろしくな! 「わ、私は関織子。よ……よろしくお願いします」 自分の胸から挨拶され、織子も自己紹介を交わす。 「ひょっとして……あ、あなたがサーヴァントなの?」 「うむ。キィはバーチャドールでサーヴァントだ!」 織子はバーチャドールとまた知らない単語を聞かされ頭を傾げるが、とにかく、自分のサーヴァントであることを理解する。 「お、お願い!キィちゃん!シャドウをやっつけて!」 マスターとなった織子はサーヴァントのキィに攻撃するようお願いするが――― 「それは、無理だ」 「ええ!?」 (どうして!?それじゃあ私、死んじゃうわ!) あっけらかんと応えるキィに織子は驚愕する。 「キィはサーヴァントとして召喚されたが直接攻撃はできない。だが、一緒に暴れまわることはできるぞ?」 キィはニヤっとすると――― 「ハンシン、覚悟はできてるな?」 ……Are you Ready?――― ピシィ!! キィの言葉に反応して、織子の胸に硝子の氷柱が飛び出す! まるで、ガラスの心が反応したかのように。 GO Liiiiiiive!! ―――パリィィィン 硝子の氷柱は向日葵とコスモスの花になり――― 手には竹箒を握りしめていた。 「え?え?」 (向日葵にコスモス?) 急展開に織子は戸惑うばかり。 「おい!ハンシン。ボーっとするな!!前を向け前を!!!」 「え?」 キィの言葉に前を向くと――― 「……」 今まで、様子を窺っていたシャドウが織子に再び、剣を構えだすと襲い掛かってきた。 「さぁ、戦うのだ!ハンシン」 「た、戦うってこの竹箒で!?……そんなの無理よ!」 (そんな!?箒で剣に敵う訳ないじゃない!) キィは戦うよう織子に命ずるが、織子は無茶いわないでと抗議する。 「大丈夫だ!キィを信じろ!!」 キィは織子に自分を信じるよう伝える。 ブォッ――― シャドウの剣が織子の脳天へ向かって振り下ろされる――― 「ッ……」 もう駄目―――。ごめんなさい。お父さん、お母さん――― 織子は無駄だと思いながらも竹箒でガードする。 ガギィィン――― 「……え?」 なんと、金属音が聞こえただけで、竹箒が剣を受け止めたのだ! 「だから、キィを信じろと言っただろ?さぁ!反撃だ!!」 ―――シンギュラリティエクス 「わ!?わわ!!」 キィの言葉に反応すると織子の体が勝手に動き出し――― ブォ!!! 竹箒でシャドウを打ち上げ、空中で高速に叩く!叩く!!叩く!!! ―――クルクルクル 回転しながら勢いよく竹箒で地面に叩きつける!!!!! 「……!!??」 シャドウは織子の攻撃に耐えきれず――― シュゥゥゥ――― ―――消滅、露散した。 ―――スタッ 織子は見事に着地すると、前にいる女の子――― パァン――― キィとハイタッチした。 ☆彡 ☆彡 ☆彡 「はぁ……はぁ……はぁ……」 シャドウが露散する中、織子は昂った体を鎮めようと息を整える…… 「やったなハンシン!」 目の前の少女はニコッと織子に笑みを見せる。 「えっと、貴方がキィ……ちゃん?」 織子は目の前の少女が先ほどまで自分の胸から聞こえた声の持ち主ではないかと思い尋ねた。 「うむ。キィはキィだ!それとちゃんづけはいらん。キィでよい」 キィは織子の尋ねにそうだと肯定する。 「ふっふっふ……このキィがサーヴァントとして召喚されたからには大船に乗った気持ちでいるがいいぞ」 キィはVサインを織子に向ける。 「そうと決まったら、早速コンビの名前を考えねばな……」 キィは顎に手を添えると思案しだし――― 「……うむ。やはり、あれしかないな。……我らは帰宅部だ!」 キィは宣言する。 「き……帰宅部!?」 キィの宣言に織子は目を丸くする。 「そうだ!この世界はリグレットがかつて行っていたことと同類のようなものだ。マガイモノだ!キィはそんな世界を認めることはできない!だから、現実世界に戻る……つまり、帰宅部ということだ!」 キィはそういうとこぶしをギュと握る。 「安心しろ。キィが知っている帰宅部の皆はキィにたくさんのことを教えてくれた。そして、今は皆、現実を受け入れて精一杯生きておる!だから、帰宅部という名ならハンシンも必ず元の世界へ帰れる!」 キィはそういうと、織子の目を見つめた。 「う……うん」 (リグレットとかまた、わからない単語が出てきたけど……とりあえず、キィはこの変な場所から皆がいる春の屋へ戻る手助けをしてくれるってことなのかな?) キィの熱い思いに織子は圧倒される――― そんなやり取りをしている内に織子とキィが佇む場所が闇に呑まれだし――― 「こ、ここは……」 目の前の景色の変化に織子は周囲を見渡す。 (ここって……教会かしら?) どうやら、教会らしき場所へいるようだと理解した。 すると――― 「……ほう、このような幼き少女が試練を突破できたとは……ふっ、これも一興か」 不敵な笑みを浮かべる神父がいた――― ☆彡 ☆彡 ☆彡 「……これで説明は以上だ。理解できたかな?」 「え、え~と……」 あれから言峰綺礼と名乗る神父から”聖杯戦争”についての説明を受けたが、今まで普通に旅館の若女将として働いていた織子には夢物語のようにしか聞こえなかった。 「まぁ、幼き少女が全てを理解するのは難しいだろう……だが、理解しておくことは二つ。今、君のいる都市は『パラディウムシティ』といい君が過ごしていた世界ではない。そして、聖杯戦争に参加意思を示し、聖杯を手にすれば君の”望む願い”が叶うということだ」 綺礼は織子に話す。 「望む願い……」 (私が望む願い……) 「おい!キレイとやら!キィたちは聖杯戦争に参加しないからさっさとハンシンを元の世界へ戻してやれ!」 ここまで、神父と若女将のやり取りを黙って聴いていたキィは綺礼に食って掛かる。 しかし――― 「それは無理だ」 綺礼はキィの要求をにべもなく断る。 「な……何故だ!」 当然キィはそんな回答に納得することができず、綺礼の眼前にさらに顔を乗り出す。 「……そんなに近寄るな。聖杯戦争に参加するか否かは私や貴様が決めることはできない。あくまでも意思決定は選ばれたマスターだけだ」 そういうと、綺礼は目線を若女将に向ける。 「それに、聖杯戦争で優勝すれば、新たな理のもとで運営される宇宙の中で、全ての人間はそのままの姿で転生する。貴様のいう帰宅部の目的とやらと何の違いもないではないか?」 綺礼はフッ……とキィに話ながら微笑する。 「同じではない!世界の理を改変するということは、理不尽でも今までの世界で精一杯生きている人達を冒涜する愚かな行為だ!キィは断じてそのようなマガイモノを利用した企みを認めるわけにはいかない!」 キィは綺礼に啖呵を切って聖杯での望みを否定する。 「頭から聖杯を否定するとは、とても英霊の座にいるサーヴァントとは思えん発言だな」 キィと綺礼の言い合いは次第にヒートアップしていく――― 「……」 織子は沈黙のまま目を瞑っている。 ―――やがて、ケツイが定まったのか両目を開くと。 「……私、参加します!」 力強くハキハキした声で意思表示をする。 「お、おい……」 若女将の参加の意思表示にキィは戸惑いを隠せない。 「だって、他の人が聖杯を手にしたら願いによっては他の宇宙……えっと、私の住む世界にも影響を与えらられてしまうかもしれないんですよね?私……ウリ坊や美代ちゃんに鈴鬼君や”お父さんとお母さん”に会えなくなった世界に変えられちゃったらやだもの!だったら、私が聖杯を手にして元の世界へ帰るわ!!!」 ”両親を亡くした”織子にとって今、ウリ坊達と囲まれた生活は失いたくない現実。 それゆえに織子は聖杯戦争に参加の意志を表明した。 「フッ。どうやら、英霊としての役割を自覚できぬサーヴァントに比べ、少女は聖杯戦争のマスターの資格を十分に有しているようだな」 「ッ!?……」 綺礼の勝ち誇った表情を見て、殴り掛かりたい気持ちをキィは歯を食いしばり、耐える。 「関織子。貴様の参戦を聞き入れた。聖杯は君を歓迎するだろう。あと細かいのは端末のヘルプで参照できるが、まぁ、そこのサーヴァントがそういう操作は得意なはずだ。分からなければ頼ることだ」 「……」 綺礼はチラッとキィの方へ目線を向け、キィはそれを無言で睨む。 「わかりました。……それでは、これで失礼します」 織子は綺礼に頭を下げると出入り口に向かって歩く。 「喜べ若女将。君の願いはようやく叶う」 綺礼は立ち去ろうとする織子の背中へそう言葉を投げかける――― ―――織子とキィは教会を後にした。 ☆彡 ☆彡 ☆彡 「ごめんね。キィ……せっかく私の為に神父さんに色々詰め寄ってくれたのに」 織子はキィの想いに反した行動を謝罪する。 「……なぁ、ハンシン。キィはやっぱり納得でき……ッ!!」 キィは織子に話しかけようとしたそのとき――― ―――織子の心の奥に踏み込みますか…? はい いいえ ドクン!とキィの体に悪寒が全身に巡り走る。 「……どうしたのキィ?」 「い、いや。なんでもない……」 キィの様子の変化に気づいた織子は心配そうに顔を覗くが、キィは大丈夫だと返事を返す。 「……そう?」 織子は『本当に?』と思いつつもスタスタと前を歩く。 「……」 (そうか……キィがオリコのサーヴァントになったのは”そういうこと”なのか……) 前を歩く織子の背中を眺めつつキィは悟った――― 自分が此度の聖杯戦争のサーヴァントとして召喚されたわけを――― 「キィー?置いてっちゃうよ―――?」 織子は立ち止まっているキィに声掛けする。 「……ああ。今行く!」 (そして、織子の心の奥に踏み込むとしたらハンシンではなくキィなのだな?) キィはリグレットのときの相棒の姿を想起する。 (……はたしてバーチャドールのキィにできるのだろうか?……いや、キィがやらなきゃいけない!でなければ、帰宅部の皆に顔向けができぬ!) そう、人の想いを痛みを引き受け、受け入れるのがバーチャドールの役目なのだから――― かくして、一組のマスターとサーヴァントの帰宅部(コンビ)ができた。 【サーヴァント】 【CLASS】 キャスター 【真名】 キィ 【出典】 Caligula2 【性別】 女 【ステータス】 筋力E 耐久E 敏捷C 魔力A++ 幸運A 宝具A++ 【属性】 中立・善 【クラス別能力】 陣地作成:A+ 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。 ”神殿”を上回る”大神殿”を形成する事が可能。 道具作成:B 魔力を帯びた器具を作成できる。 【保有スキル】 バーチャドールキィ:A 聖杯戦争のマスターが一人脱落するたびに力が解放される。 マスターは解放された能力を行使することができる。 一人目 キキィミミ めっっっちゃ耳がよくなる。特定のワードを検知するようになる。範囲は一エリア分。ただし、ワードの範囲が広いため、必要な情報以外も多く集まるのが欠点。 二人目 キィ憶消去パンチ キィ憶消失パンチを受けた者は数日の記憶が曖昧となる。 三人目 ピッキィング 簡単な構造の鍵や魔術結界なら解除できる。 四五人目 ハッキィング 人が多く集まっている場所や騒ぎになっている場所などヘルメス・トリスメギストス内の力の流れを感じ取れる。 六人目 マスターキィ 殺害もしくは魂食いをされたNPCの情報やそのときの状況を覗くことができる。 七人目 バーチャドールキィ 人の想いを受け止める。それは、不安も悲しみも欲望も。 マスターの身体能力が全ステータスA+になる。 フロアージャック:A+ 相手サーヴァントとの戦闘中、具現化して曲を歌う。 歌う曲により、マスターのステータス強化に繋がる。 キィがハンブンもらった!つまり、ハンブンっこだ:C サーヴァントとマスターは一心同体。 マスターが死ねばサーヴァントも消滅する。 サーヴァントが消滅すればマスターも死ぬ。 【宝具】 『カタルシスエフェクト』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1人 マスターの心の貌を具現化させてサーヴァントと互角に戦う能力を付与する。 シンギュラリティエクス 竹箒で相手を高速で叩く スラッシュレイド 素早く踏み込み竹箒の打撃と蹴りを繰り出す。 ハイディスターブ [射撃カウンター](飛び道具の宝具の発動をキャンセルさせる)敵の懐に踏み込み回転叩きを繰り出す。 ドレッドノート [必中]サーヴァントの防御が薄い急所を狙い、威力の高い竹箒の打撃を繰り出す。 ブロークンサーフィス [ガードブレイク](防御の宝具の発動をキャンセルさせる)高くジャンプし強力な叩きつけでガードをも破壊する強烈な攻撃。 ソニックレイド [空中攻撃]高く飛び立ち空中の敵に回転しながら竹箒の打撃を見舞う。 カルニヴァル [突撃カウンター](大軍・大城宝具の発動をキャンセルさせる)回転しながら敵を竹箒で叩き、敵の宝具を挫く。 ツインアセイル 回転で威力を増した攻撃を放つ。最後の蹴りには相手を吹き飛ばす効果を持つ。 アンダーテイカー 目にも止まらぬ竹箒の打撃で敵を圧倒する。 ダンスマカブル 素早い突進で相手を竹箒で叩きながら回り込み最後に背後から強襲する。 【WEAPON】 歌声 【聖杯にかける願い】 無い。キィはマガイモノ(聖杯)によって叶える願いは断固認めん! 【人物背景】 uの後続として開発された試作品のバーチャドール。uを母のように強く慕っている。試作品の為、始めは人の価値観を完全には理解できなかったが、リグレットによる偽りの世界を破壊するために力を貸したニンゲンとその仲間たちとの交流で人の持つ価値観や可能性を理解した。 【方針】 マスター(関織子)の心の奥に踏み込むために当面はマスターが死なぬよう戦闘指南しつつ絆を深める。 【把握媒体】 ゲーム。(続編ものですが、キィは2のキャラで前作を知らなくても把握できます) プレイが厳しいなら実況などのプレイ動画。 【マスター】 関織子 【出典】 若おかみは小学生(映画) 【性別】 女 【能力・技能】 霊界通信力:幽霊や魔物が見れ、彼らと放せる能力。交通事故での死にかけたのをきっかけに得た 【weapon】 竹箒:キィの能力で精製された竹箒。 サーヴァントの力が込めれているので、非常に頑丈(宝具にも耐える)。 キィが直接戦闘するサーヴァントではないため、織子がそれを駆使して聖杯戦争を戦い抜く。 【人物背景】 明るく元気な小学生。梅の香神社での神楽を見学した帰りの高速道路で大型トラックによる交通事故に巻き込まれて両親を亡くす。その後、祖母に引き取られ、幽霊であるウリ坊と出会う。そしてウリ坊の提案で祖母の経営している旅館『春の屋』の若女将として働くこととなった。始めは若女将としての修行に四苦八苦していたが、宿泊客のあかねの為に露天風呂プリンを作り、彼の悲しみを浄化した。また、元気のない占い師の水領に心からのおもてなしをして彼女の元気を取り戻らせるなど若女将として成長を重ねる。秋になり、とある一家が春の屋に泊まりに来る。事情があって病院食のような食べ物しか口にできない一家のお父さんのために奔走して改良した食事を提供してお父さんを喜ばせる。しかし、そのお父さんが交通事故を起こしたトラックの運転手であることを知ると同時にこれまで夢の中で慰めてきた両親の幻からの別れを告げられたことに衝撃を受け、部屋を飛び出す。仲良しのウリ坊達を探すが彼らの姿はもうほとんど見えず旅館をさまよう。織子を心配しに様子を見に来たグローリーに慰められ織子は落ち着きを取り戻し、生前の両親や祖母がいつも話していた"花の湯温泉のお湯は誰も拒まない"という言葉を使って、一家を春の屋旅館に留めてライバル旅館の子は織子を認めさせた。 【マスターとしての願い】 世界の理を大きく改変するような願いを持つマスターには聖杯を渡さない。 自身の願いは思い出の詰まっている現在の春の屋旅館を本館として残しつつ、はなれに別館を建てて春の屋を大きくする 【方針】 序盤は情報収集・戦闘訓練(キィによる指南)に集中。 【ロール】 シカルゴ街にあるとある旅館にて住み込み中。お手伝いをしながら若女将としての修行中。 【令呪の形・位置】 右手の甲に、露天風呂プリンの形 カラメルソース・プリン・皿の3画 【把握媒体】 映画もしくは映画版の小説。 テレビ版は若干若おかみこと関織子の設定が違うのでご注意を。 参戦時期は映画内の木瀬一家が宿泊にくる前(両親の幻との離別を受け入れられる前※抱え込んでいる織子の心の奥)となっています。
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┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:ルーラー┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:無銘の魔法使い 【レベル】:70 【アライメント】:中立/中庸┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:30 【耐】:30 【敏】:10 【魔】:100 【運】:10 【宝】:100┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】:☆☆☆ 【貯蔵魔力】???/??? 【魔力供給の不足】:なし┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ /\ /\ _,, -‐=ンヘノ\_. \ // _ `ヽ/ ノ / .. ;; .... ヽ\ .. ∨ ̄ ̄`l r‐' 〈 ノ _r、 l | l|、 ̄ト、/ r-‐─〉 r‐-、__〉 l\゙ー' ノ、 ; l ヽj゙、 〉 // /|ヽ_〉 / l l |! l l ̄ l (_ ハ/ ∨ \/∧ノ_ノ! l l,,_|_l |l ! |_,,,_ト l l | _ノノ\_〉、ハ〈こ リV゙´匕j 〉 !ヽ ヽ、 , へヽ;;;;;`ヾミ`ヽ、⊥_ l /_ノ>-─┐、 〉 l;;;;l;\;;;`ヾ三、ミ`ヽー/ 二三‐二二ニ⊥、\ ⌒T´ l;;;;l;;;;;;;`'';;ヽ、;;;`ヽ〉//二 -─..''.. ̄ ̄;// `'' ー-、 ,,, -─'''>、.l;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;;ヾニィ´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;//\_ 、 \ /, /く ィュ| l;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;// ノ ` ヾ ヽ __〈∠l _//| ` ノ. l;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;l\〈\;;;;∩;;;;;;;r─-、;;;;//'' ィ、 | l |、 | ´  ̄ `Y . l;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;ト、ヽ〉 ヽノ |´∨ r‐ノ;;// \r'' | l ∨ ............... | l;;;; ー-.、;;;;;;;;\ l _ノl/ 〈;;;;//l | ̄丿 ノ!/ \..  ̄ >、;;\;;;;;|\ 〉! 、 `ヾ、ヽ ヽ_ 〈  ̄ ̄へ `ヽイ _>、ノノヽ ゞ ! ノ . \ヽ_ _ .. _ 二-‐''/ ̄ハ `ーr-、 `´ィ ..... 〉 ..  ̄\ `ヽ . ,, ‐''´/.. ̄ , -‐ / ノ ヽ | l .. ─-ノ . | . ヽ ;; ‐''゙´ / / / ;ィ´ ! \ ..../ l . / /ノ7 / /. / l / l ..  ̄ ̄`ー‐''´ \ _ //´ └-/ / . / .. -─/ \ ..... . \  ̄`ヽ . . / / /.. / _ 二 -─/ ノー-、 .. `ヽ . . ._| / \_/ / / . \- 、 ... \ .. / ! l\ . . .. / .. / . ! ト、 `ヽ; .. \ー-、 / | / 7 ... 〈 / . / / \ . ヽ ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○ルーラー特権 (種別:特殊 タイミング:逃走時) このサーヴァントは正規サーヴァントに対して令呪を有する。 通常の令呪としての効果以外に、令呪一つで【宝具の発動阻止】【令呪一つでの逃走】が可能。 ただし【宝具の発動阻止】【令呪一つでの逃走】は1サーヴァントに対して1戦闘しか使用できず、 該当する令呪を使ってしまった場合も使えない。 (同盟戦の場合の逃走は、該当するサーヴァントが敵陣営にいれば可能) ○神性:EX (種別:一般 タイミング:常時) 神霊適性を持つかどうか。ランクが高いほど、より物質的な神霊との混血とされる。 物理法則を限りなく無視した『魔法』を行使する権限を持っている『魔女』は、一部の人間からは忌み嫌われていたが、 その反面、同じく一部の人間からは信徒すら存在していた。 自陣の勝率に、常に「+30%」する。 さらに、同ランク未満の神性スキル持ちは全ステータスを「-10」する。 ○人間観察 EX 人々を観察し、理解する技術。 ただ観察するだけではなく、名前も知らない人々の生活、好み、人生までを想定し、これを忘れない記憶力が重要。 人間を観察することで相手の内側を探り、傍観の対象とする。 接触した陣営の全情報を入手する。 これは相手陣営のメンタル面の情報も含む。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ○第一魔法「無の否定」 ランク:EX 種別:対人宝具 タイミング:敗北時 消費魔力:0 全てを変えたと伝えられている第一魔法。 原初の魔法使いであるルーラーもこの魔法を限定的に行使することができる。 ルーラーの敗北時に自動発動。 彼女の消滅を「無かったこと」にする。 ○第二魔法「平行世界の運営」 ランク:EX 種別:対人宝具 タイミング:ターン時 消費魔力:0 選択肢の数だけ無限に広がる平行世界を観察し、行き来する魔法。 ルーラーはこの魔法を利用して「マスター」の願いを叶えようとしている。 聖杯戦争が始まり「21」ターンが経過した時、発動可能。 シナリオを終了させる。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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太陽は闇に葬られん◆A23CJmo9LE 月の見えない天井。 無機質な空間。 戦場から離れた静寂で男は佇む。 「不動明……あの姿は一体……?」 そう呟くと男、天戯弥勒は右眼を覆うように手をやった。 その掌の下で目線を何かを探すように様々に走らせる。 そしてあるところに視点を定め、目当てのものを見つけて納得の声を上げる。 「なるほど、そういうことか。逆光運河・創世光年を成さず、人類を進化させようとするとそういう真似をするのか、あの獣は」 「あの正体を知っているのか」 新たに一人、男が姿を見せる。 先刻あった不意の来客と同じ、金色の髪に容姿端麗な存在がどこからともなく現れたのに驚きもせず、言い咎めることもなく弥勒は問いに答える。 「ああ、今答えを見たところだ」 「聞かせてほしい」 右眼から手を放し、疼くように少しだけ表情を歪めると、その眼で見たものの解説を始めた。 それを暗闇から現れた男、飛鳥了は静かに傾聴する。 「あれは魔神柱というものらしい。ゲーティアに記された72柱の悪魔の名を冠する使い魔だ。アモンはその中でも高名な悪魔だろう?」 「私の知るアモンの姿はあのような醜悪な肉の柱ではなかったが……」 グリーフシードに満ちたケイオスタイドによる影響とはいえ、明の善性があれば魂まで汚濁することはないと思っていた。 ルシファーと並ぶ強壮なる悪魔アモンの肉体が変質するとも了には思えなかった。 「私たちが今いる世界とは基準を異にする編纂事象では魔術王が人類すべてが進化させようとしていた。 その結果人類の大半は悪魔族(デーモン)へと転じた……不動明は獣魔族(ベスティア)アモンと呼ばれる悪魔となった。 人が名付ける前から悪魔であった真性悪魔、デーモン族。人が人であるがゆえに切り捨てることの叶わない人類悪。この二つは極めて近しい概念だ。 そしてサーヴァントとは意思を持つ存在を使い魔という術式に落とし込むもの。 魔神柱というのは魔術王の保有する術式が意思をもったものらしい。 二つの近似する概念に加え、並行世界の魔術王とアモンの繋がりゆえに魔神柱へと姿を変えてしまった、というところだろう。些かと言わず外法な地だからな、ここは」 弥勒のつらつらと語る魔神柱というものの正体に理解はしかねるも納得はする了。 肉体はともかく魂のラベルが無事ならばひとまずは目的を達することができると焦燥を抑える。 「情報に感謝する。私(ルイ)にも伝えておくとしよう……しかし今更だが超能力者(サイキッカー)にしては魔術に精通しているな。 根源にでもつながったか?私以上の知識とは」 「詳しいわけじゃない。答えを見た、と言ったろう」 そう言いながら弥勒はまた右眼を抑えるように右手を伸ばす。 了はその手の下を探るように見つめ、ゆっくりと答えを出す。 「魔眼か?いや、まさか千里眼?生まれつきではないな。どうやって手に入れたんだそんな代物」 了の顔に珍しく驚きが浮かぶ。 その珍しい表情を可笑しそうに見返し、弥勒はその眼の出どころを喋り始めた。 「生命樹信仰というのは様々な神話に様々な名で存在する。 ある神話では、キスカヌ。別の神話では、娑羅双樹。また別の神話では、ゴフェル。あるいは、セフィロトにユグドラシル。 これらは同一の元型を持つものであり、俺のPSI、そして魂の『起源』にも通ずるらしい。 生命の樹は世界を支え、あるいは繋ぐ……流れてきたのさ、世界から俺に向けて情報が。 世界樹ユグドラシルの根元に繋がる命の泉がデンマークにあることを、俺はセフィロトを通じて知ることができた」 世界樹ユグドラシル。命の泉。 それは北欧神話に語られる大神が智慧を得た舞台として有名だ。 ルーン魔術の開祖と言われる大神は無窮の叡智の代償を払い、世界を見通す神となった。 払った代償は、自らの命と、そして泉に捧げた右眼。そう、つまり…… 「ミミルの泉からオティヌスの右眼を回収したのか。 数多の並行世界を生み出すが故に、その並行世界を俯瞰する規格外の千里眼を持つ『魔神』……グランドキャスター、オティヌス。 捨てられたその眼に未だ機能が残っていたとは驚かせてくれる。 ある意味では『宝石』の魔眼より扱いの難しい代物をよくその身に宿せたものだ」 身体に依存する千里眼は宿主が死しても、宿主のもとを離れても機能を続ける。 オティヌスの眼が千里眼となった時点で、泉に捨てた眼もまたグランドキャスターの資格である千里眼へと性質を変えていたのだ。 「イルミナの移植に比べればなんてことはない……といっても俺はその実態がどんなものかは知らないが。ウラヌスには感謝しかないよ」 創造主(クリエイター)と呼ばれる天才サイキッカーの少女が人を人ならざるものに処置できる技能があった。 その力を借り右眼を霊的に移植すれば、あとは起源の類似する生命の樹の保持者である弥勒になら規格外の千里眼もある程度は使いこなすことができた。 あらゆる並行世界を見渡し、テレホンカードを手にする者を見極め、今も時折会場での戦端に目を配っている。 「並行世界を見渡す千里眼を、たかだか聖杯戦争の監視に使うなど贅沢な」 「俺も、お前ももとより聖杯など欲していまい。心底それを望んでいるのが神に最も近いマンセマットなのは何とも皮肉なものだ。 俺たちの目的は聖杯戦争のその先なのだから、そのためならば魔神の眼も相応しいと言える」 「とはいえ人の身でその眼は扱いきれるものではないだろう。器が足りない。私の知る限りその眼を持つものはどれも純潔の人間ではなかったはずだ」 英雄王ギルガメッシュ。魔術王ソロモン。キングメイカーことマーリン。 神の血や知識、あるいは夢魔の血が混ざった人外でもなくば脳髄や神経が焼き切れてもおかしくない。 「扱えてないさ。見えるものすべてをまともに受け止めていたら今頃俺は廃人だ。 ……さっきまで垣根帝督がやっていたあれと似たようなものだ。リスク処理というやつだな。 脳が焼ける前に俺の手で視神経をレイラインごと切ることでまばたきの代わりにしている。視点の切り替えも同様だ」 そう言っている間にも右眼の視神経を焼き切り、そして生命の樹(セフィロト)によって回復する。 まばたき程度の気軽さで訪れるその激痛に苛まれても、弥勒は少し疼いたくらいの反応で右手を目にやり不敵に笑みを浮かべるだけ。 「もちろん使いこなすための腹案はある。それが俺の目的のために必要なことなのだからな」 そう言いながら保管したエレン・イェーガーのもとへと歩み寄る。 「肉体のスペックを向上させる必要がある。死徒化などではまるで足りない……この身に神を、オティヌス自信を混ぜ、疑似サーヴァントになることだ。 もちろんそのままでは神の意識に俺の人格は呑まれ、僅かな思念を遺す程度になってしまうだろう。 必要なのはエレン・イェーガーに宿る『始祖の巨人』の力だ。巨人を掌握する力を秘めたそれを奪い取ることで、ユミルの継嗣である半神半巨人のオティヌスの意思をねじ伏せる。 そうすることで、俺はオティヌスの疑似サーヴァントとなっても人格を侵されることなく俺の意思を保つことができるだろう」 「君は完全にオティヌスを降ろすつもりなのか……?確かに神霊であるあの女の力を使いこなすにはそれしかないだろうが、そうまでするか」 冠位の魔術師の、神霊の力を手にしなければならないことなどそうはない。 その欲深さと、何より血走った眼でエレンを睨む弥勒の凄味には了も多少なり感心する。 「この眼を通じて知ったことがある。 俺たちの生きる宇宙は異なる展開を見せる並行世界を許容する。しかし際限なく並行世界を発生させ続けると宇宙の寿命が尽きてしまう。 故に世界は選択し、記録し、収束する。『もっとも強く、安定したルート』から外れた世界を伐採し、エネルギーの消費を抑えるのだ。 消えゆく世界を『剪定事象』と呼び、基幹となる世界を『編纂事象』と呼ぶ」 弥勒の眼付が変わった。 千里眼を得て、神の視点に立ったことで人間味が薄れている。 「ふむ。魔術師の言うところの『人理』のことか」 「そうだ。人理に記録された事象はいかなる過程を経ようと覆ることはない。 神代のそれでもなお足りない、規格外の魔術師でなくば人理を焼却し、それを否定することはできない」 そう。 歴史を変える偉業を成すのは容易いことではないのだと、神の眼を得て思い知らされた。 世界を騙した、姉と宿敵がどれほどのことをしていたのかを改めて弥勒は知ったのだ。 そして、自らがそれに挑むことがどれほどの苦行であるかを。 「なるほど、そうか。『主神の槍(グングニル)』により世界を作り変える魔神(グランドキャスター)オティヌスならば人理焼却も成ると考えたか。しかし疑似サーヴァント程度でそこまでできるかどうか」 「かまわんさ。何も人類史すべてを否定しようというわけじゃあない。そんなものは獣の所業だ。 俺はほんの少し現代を守り、未来を変えることができればそれでいい」 弥勒の眼に少しづつ人間性が戻る。 千里眼を通じて見るのではなく、過去を振り返るとき彼は紛れもなく個人になっていた。 その様子に少しだけ了は疑問を覚えた。 「オティヌスの千里眼は未来視にまで至るのか?」 「さあな。本来のものならどうか知らんが、少なくとも俺は並行世界(となり)を覗き見るのが精いっぱいだよ」 「ならどうして君は固定された未来を知った?」 質問を受けると弥勒は複雑な表情で懐から赤いテレホンカードを取り出した。 懐かしむようで、誇らしげで、しかし悲しげでもある。 「姉さんと…夜科アゲハが教えてくれたのさ。10年後の未来と、それに至るまでの戦いの歴史を」 想起する。 姉と宿敵が届けてくれたメッセージを。 自ら紡いだその結末を。 「10年後、この地球が地球外の存在によって滅ぶ未来を見た」 思い返すのは自らの愚かさとその罪。 「俺の呼び寄せてしまったクァト・ネヴァスの手によって地球上の生命体の大半は絶滅の危機に陥る。 その未来は第一波である約束の涙を手にしたミスラを俺と夜科アゲハの手によって殺し、消し去ったはずだが。 それはおそらく人理に記録されている。数多の世界で似たような事象を観測したからな」 自ら引き起こしてしまった事件は幕を下ろした、はずだ。 そして同じような事件は、全く異なる地でも起きていたのを知っている。 弥勒は再び右眼を抑えるようにし、そしてかつて見た世界の記憶を手繰り寄せる。 「纏流子の刃で原初生命繊維は断ち切られた。 鹿目まどかの願いが絶望の魔女を救済した。 伊里野加奈の尽力によって異星人の侵略は防がれた。 現時点で地球は宙よりの侵略者に敗北することはないと人理に刻まれたはずだ。だが、10年後はどうかは……不安材料も多い」 あらゆる世界の歴史に刻まれている。 地球は外宇宙の存在になど負けはしないと。 しかし、弥勒は知っている。10年後の未来に外宇宙からの侵略者の本隊が訪れる可能性があることを。 ミスラによりウロボロスが呼ばれるように、何かが地球に訪れる危険がある。 「人吉善吉の過ごす世界で鶴喰梟という男が生命活動を停止した場合、その男の遺言により月が地球に落ちることになっている。 インキュベーターという地球外知性体の魔の手に未だ脅かされる世界もある。 直近の事象としてはそれだが……ほぼすべての世界に共通して見られる『捕食遊星』の伝説が気になる。 ヴェルバーと呼ばれるそれは月の干渉がなければ地球を訪れ、滅ぼす……あたかも『ウロボロス』のようにな」 地球が救われるのが人理に刻まれたとしても、10年後の滅びまでも記録されているかもしれない。 その因子は様々な世界に転がっていた。 そしてもう未来を見ることの叶わない弥勒ではその可能性を人並みに予測することしかできない。 「もし君の見た未来が人理に記録されていたならば地球が彼方からの来訪者によって滅ぼされる、と。 それを防ぐために魔神の力を手にしようとは意外と人のいいところがある」 「わざわざ否定はしないが。あくまでそれは二の次だ」 弥勒の眼に映っているのは、世界を滅ぼしてでも救いたいものだった。弥勒を人間足らしめている存在だった。 世界の危機よりもその危機の方がよほど重要だ。 「現代において5本の指に入るだろうサイキッカー、八雲祭という女がいた。 そいつは明らかに格下である俺の部下の一人の毒を受け、ある歴史ではその毒による弱体化が原因で死に至っている。 あの女の服毒はあらゆる世界で観測される、人理に記録された不変の歴史だ」 語るのは人理に刻まれた不変の現象。 赤いテレホンカードを通じて知った事象においても、歴史を変えることはできないと一人の女の危機を通じて世界は知らしめてきた。 「それがいかなる歴史を固定しているのか。俺の生存か、それに付随するクァト・ネヴァスの襲来か。 その答えは分からないが、歴史においては個人に発生する事象もまた記録され……何より観測された死は絶対となりえる」 いかなる歴史をたどろうと滅びを迎えると決まったものは滅びるらしい。 ブリテンという一国であろうと。ムーンセルという規格外の演算器であっても。 ならばもちろん数人の人間の死など容易く世界はもたらしてしまうだろう。 「なるほど。特異点と呼ばれる歴史のシミであっても死を記録されたなら、特異点修正後もその死の運命は覆されない。 多少時期にずれは生じるだろうが、人理焼却という異常事態を引き起こさない限り必ず死に至るだろう。 ……『赤いテレホンカード』の力で未来を変えたとしても、その未来で死んだものはやはり死ぬ可能性が高い」 「ドルキ。ウラヌス。ヴィーゴ。シャイナ。ジュナス。そして俺にグラナ。クァト・ネヴァスの訪れた未来においてW.I.S.Eは殆ど全滅だ。 その未来にも多少のショックは受けたが……この眼を通じて霊子記録固定帯(クォンタム・タイムロック)のことを知ったときはその比じゃなかった」 10年以内に自分も含めてほとんどの仲間が命を落とす。 これが歴史に記録されているとすれば、それは地獄などというものではない。 「かつての俺の計画が原因で世界が滅ぶ。それが必要ならばまあいい。 だが仲間と共に過ごす世界を求めておいて、その結果が仲間の死など受け入れられるわけがない。 ……あいつらが10年前後で必ず死にゆく世界など認めるものか」 そう、弥勒は一人漏らす。 一人たりとも仲間の手は借りず、悪魔や天使に手を伸ばしてまで彼は仲間を巻き込むのを避けた。 聖杯戦争などという大事に巻き込んでは、その過程で命を落としてもおかしくはないのだから。 10年以内に死ぬという歴史をここで確定させてしまうわけにはいかないのだから。 世界が滅んでも別に構いはしない。その過程で仲間が消えゆくのは我慢ならない。 弥勒のその意識は、魔王の思う混沌とした世界を生きるに相応しい強く、倫理に囚われない自由なものだった。 その凄烈な、新たな魔王かあるいは獣と言える在り方に了は笑みを深めた。 「英霊を喚ぶ聖杯戦争という形をとり、マンセマットと私のような人外も交えて、人理焼却というとびっきりの人類悪を成そうとする。 明が並行世界の因果を引き寄せてしまったのを見るに随分術式を歪めたものだ。 もしやティアマトを倒したヒトナリや、原初への『回帰』を願う私、それに『愛欲』の果てを知ったほむらは呼び水で、グランドクラスを召喚するために原点の決戦術式・英霊召喚に近づけたな? 悪魔染みた発想だ。全く感服するよ、弥勒」 「お前の目的とかち合うことはないと確信できたか?」 「ああ。明は狙い通りソウルジェムに満ちたケイオスタイドを啜り、絶望の果てに受肉した。あれなら英霊の座でなくヴラヴァやシレーヌの待つ地獄へと送ることができる。 巨人族やデビルマンの堕ちた地獄で神々の悪辣さをその眼で確かめてくれるだろう」 多少なり気に食わないことはあるが、それが最善の道であると了は砂をかんだような表情で堪える。 「同胞を地獄送りとは大層な友情だな」 「なに、問題はないさ。ケルベロスはおろか闇の帝王ハデスだろうと明には敵わないだろうからね。 ……さて、俺はそろそろお暇しよう。私(ルイ)とともに明のひとまずの最期を見届けなくては。それと、ついでにマンセマットの末路も冷やかしておこうか」 そう言うと口元に嗤いを浮かべて、闇へと了は去っていく。 そうして空間には一人弥勒だけが残され、数秒の間耳に痛いほどの沈黙が下りた。 そこへ銃声に近い炸裂音が響き、静寂を切り裂く。 炸裂音と共にどこからか放たれた強大な弾丸が弥勒を貫き、その肉体は衝撃で宙を舞う。 胸元に空いた風穴、甚大な出血、誰が見ても天戯弥勒は間違いなく死んだと思うだろう。 銃声の主もそう考えて、暗闇から姿を見せる。 その正体は女神ノルン。 大天使マンセマットの同胞であり、此度の聖杯戦争においてはその能力で時間操作に制限を課す役割を果たしていた女神である。 「まさか、アレは…ルシファーが噛んでいたとは」 弥勒の死体を確かめるノルンの口から言葉が漏れる。 「聖柱は顕現し、もはや我らの計画が大詰めだというのに――」 「あいつや俺に邪魔されるわけにはいかない、か?」 ノルンの言葉を継ぐように弥勒の亡骸…だったはずのものから声が放たれた。 「今のはグランドタックだな。神樹ユグドラシルの放つ、至高の魔弾に手を伸ばさんとした強力な銃撃。 ここまで死にかけたのはグラナの天墜をまともに浴びて以来かな。大したものだよ」 エレン・イェーガーの死体から光る枝が伸びて、その枝に触れたところから弥勒の傷が癒えていく。 エレンの肉体も死んでいるとは思えないような瑞々しさを保っていたが、その生命力を奪うように、弥勒の傷が癒えるほどに逆にエレンの体は朽ちていく。 最後に自重でエレンの体が枯れ枝のように折れると、弥勒の体は完全に癒え、再び堂々と立ち上がった。 つい先ほどまで間違いなく死んでいた男の復活に、何よりその見覚えのある枝にノルンも瞠目する。 「生命の樹(セフィロト)“王国(マルクト)”……どうしたノルン?お前の中の一人はワルキューレだろう?死者が立ち上がり戦うなど幾度も見てきたはずだ。 それともこの生命の樹(セフィロト)に見覚えがあるか?かつてウルズの泉の水でお前が育てていた生命の樹(ユグドラシル)に似ているのが驚きか?」 ニンゲンの戯言と切って捨てるように再び銃撃を構える。 次の瞬間に銃声 「ひれ伏せ」 ではなく弥勒の発したその命令が響き、その通りにノルンは突如重力が増したかのように倒れ、『ひれ伏す』。 令呪で命令されたサーヴァントのように意思に反した行動を強制され、ノルンの脳裏に次々と屈辱が、疑問が駆け巡る。 人間風情が。おのれ、何をした。動けるようになったなら即座に縊り殺してくれる。 女神の美しいかんばせにその悪意を存分に浮かべ弥勒を睨むが、睨まれた方は涼しい顔でそれを受け流す。 「なぜ?と聞きたそうだから答えてやろう。エレン・イェーガーのおかげだよ。彼に宿った『座標』の力をものにしたのさ。 あらゆる巨人の繋がる空間を超越した道の交差点が今の俺の中にはある」 生命の樹(セフィロト)によって生命を奪われ、枯れ落ちたエレンの亡骸を背後に弥勒が歩み、ノルンに近づく。 「巨人の力を宿したユミルの民が命を落とした時、宿った巨人はどこかのユミルの民に転生する。 ……エレン・イェーガーが死ねばその身に宿った二つの巨人の力は別の誰かのもとへと移ってしまう。奪うには生かしたまま喰らわねばならない」 崩れたエレンの亡骸が灰へと転じた。 「この世界で死んだ者は灰へと帰る。転じて言うならば、灰になっていないものは世界の認識において死んでいないということだ。 セフィロトを通じて俺とパスを繋ぎ、命を共融している間は奴に巨人の力は宿り続けた……そして先ほど、そのパスを通じてエレン・イェーガーの命を喰らった。 今の私…俺は『進撃の巨人』と『始祖の巨人』の継承者だ。わかるか、ノルン?巨人族の三姉妹よりなる女神よ」 「座標の力が、私を縛っていると…!?」 ノルンを形成するのは幾柱かの女神の要素である。 特にその頂点の三姉妹、現在過去未来を司る巨人族の女神のことを指す。 彼女の道もまた、どこかで『座標』に通じているらしい。 「俺の右眼はオティヌス…ユミルの一族である魔神オーディンのものだ。巨人の王ユミルの系譜の力に触れていれば片鱗とはいえ『始祖の巨人』の力を振るうことができる。どうやら実験は成功したな」 「私で、力を試したというのか……!」 「その通りだ」 ノルンの目と鼻の先に立ち、弥勒は見下すようにして掌からセフィロトを展開する。 「最期になるがノルン。お前には感謝している。 ユグドラシルに一度奪われたその力を再び身に宿したため、お前はただでさえ深い世界樹(ユグドラシル)との繋がりをより濃くすることとなった。 それがあったからこそ、ユグドラシルは輝きを取り戻し、俺のセフィロトへ居場所を知らせてくれたのだろう。オティヌスの眼を見つけることができたのはお前のおかげだ。 そしてセフィロトとユグドラシルの繋がりがあったからこそ、俺はそこへ千里眼を向けることでお前とマンセマットを発見できた。その繋がりにテレパスを送ることもな。 この聖杯戦争の開催にお前という存在は欠かせなかった。そして、俺の目的の終結のためにもお前の存在は欠かせない」 掌から出されたセフィロトが束ねられ、強靭な槍のようになる。 「俺に跪き、糧となって死ね。ノルン」 そしてその槍が、何もできず跪くノルンを貫く。 うめき声ひとつあげる間もなくノルンもまた灰へと帰る。 ……その灰の山に一つ、残るものがあった。弥勒はそれを手に取り、大切そうに懐にしまう。 「ユグドラシルの枝。お前が宿した力の結晶、タダノ風に言うならフォルマか。思ったより小さいな。こんな僅かな傷から世界樹が枯れるとは神秘の衰退とは恐ろしいものだ。 しかし小さい木片しか得られなかったな。これでは槍にするには少し足りないか?」 やはりスペアに手を出すか、とつぶやき、改め得て千里眼で会場に目をやる。 視界にまず飛び込むのは二つの戦場。 聖なる柱と向き合う、人間と悪魔。 魔なる柱を向きあう、人間と悪魔を宿すものたち。 それを取り巻く、戦場の空気。 「綺麗だ」 その大気はすでにPSI粒子以外にも様々なものに侵されている。 未元物質であり、テレズマであり、スタンドエネルギーであり、マッカであり、ケイオスタイドであり、心象風景そのものでもある。 「あらゆる世界のあらゆる法則が入り乱れ戦うことで、空気に魔力(マナ)が満ちていく。 かつて神が闊歩した時代の空気は、こんなふうに輝いて見えたんだろうな……これならオティヌスも馴染むだろう」 場が整いつつあることを確かめ、今度は自らの胸に手を当てる。 「必要なものは『座標』である。巨人を従える始祖の巨人の力でもってオティヌスの意思をねじ伏せる」 ゆっくりと深呼吸をして、そこに力があると認識を深める。 ノルンが屈したその力は本物だと改めて確信する。 「オティヌスの右眼を宿していれば巨人を操る力を行使できることは確信できた。 ノルンを失い、暁美ほむらの枷は外れてしまったが、もはや佳境だ。夜明けごろには時間素行までできるようになってしまうかもしれないが、それも些末事」 再び戦場に意識を向ける。 今度は大気でなく、現れた規格外の怪物二柱に絞って。 「魔神柱に聖柱とはずいぶん規格外ではあるが、英霊と人間の合体という実例もこの眼で観測できた。 召喚はまだしも合体には多少の不安があったが、あの分なら俺にもさほど難しくはなさそうだ」 マンセマットの術式は観察できた。デビルマンの合体も見た。 サーヴァントを現世にエーテルで器を与えるのではなく、天戯弥勒という器に流し込み、それによって器自体も変質させればよいのだ。 すでに千里眼を宿し、変質しつつある体にオティヌスは馴染むはずだと自分に言い聞かせる。 「巨人を抑えるのに最も適したカタチの魔術回路も奪った。この手だけは守り切れば、抑えることができる」 今度は千里眼の先でなく、右手の甲に目をやる。 そこにあるのは自由の翼。エレン・イェーガーに刻まれていた令呪を巨人の力ごと奪ったのだ。 巨人を制するのに彼のもの以上に優れたマスターはいないだろうと、その魔術回路ごと奪い取った。 ……オティヌスを抑えるための準備は重ねている。 「必要なものは礼装である。魔神の振るった『槍』、世界樹ユグドラシルの枝……ゴフェルと呼ばれる木片を。そして、竜を従える『弩』を」 あとは呼び寄せるだけ。 そのための触媒をノルンを殺め、手にした。 不足ならば他にも候補は用意している。 左眼に体の随所から発生させた、世界樹(セフィロト)と名付けたPSIが映る。 そして右眼に映る戦場の景色を移動させていく。 まず映ったのはアーチャーのサーヴァント、穹が戦地に遺した矢が突き刺さる公園だった。 そしてすぐに千里眼に見える景色を切り替える。 グングニルの名を冠する槍を持つランサーのサーヴァント、レミリア・スカーレットを彼方より見やる。 そしてとある世界において『主神の槍(グングニル)』の材料となった、生きるゴフェルともいえる存在……今や聖柱と呼ばれる存在になったテイトクを睨みつける。 材料はある。 あとは召喚に適した環境と、肉体のピークのタイミング。 「必要なものは引力である。月と地球の引力が条件を満たすその時に、俺はオティヌスをこの身に宿す疑似サーヴァントとなる」 そしてまた、千里眼に映る世界を切り替える。 右眼の視界に捉えたのはこの地で誰より因縁深いサイキッカーだった。 太陽(みろく)の対となる、月(アゲハ)の姿。 「生きてこの世界を見届けろといったな、夜科アゲハ。 結局俺の作る世界は破壊の果てにあるようだ。世界が俺や仲間を殺すなら、俺はその世界を焼き尽くす。 俺の選んだ道はお前の目にどう映る?」 数多の剪定事象で殺し殺され、一度だけ共通の敵を見据えた男。 ドルキ以外にはおそらく唯一自分と同じ高みに至り、同じ世界を異なる見方で捉えていた男。 「世界をまわり、仲間を集め、草の冠から始めるつもりだったんだよ。 それが、集めた仲間が世界に殺されるのを防ぎたければ冠位(グランドキャスター)の力が必要なんてな。 世界樹の力を結集した、最高級の草の冠を用意する羽目になってしまった。 姉さんの言いたかったのはそういうものじゃないんだろうが……10年経とうと、その成れの果てを知ろうと俺にはやはりこれしかできないらしい」 「月は近づく。天国の時は近い……さて。オティヌスの触媒でもある、弩と木片の回収に行かねばな」 【天戯弥勒@PSYREN-サイレン-】 [状態]魔力(PSI)消費(小)、『始祖の巨人』及び『進撃の巨人』吸収 [令呪]三画 [装備]オティヌスの右眼(EXランクの千里眼) [道具]フォルマ:世界樹の木片 [思考・状況] 基本行動方針:オティヌスの疑似サーヴァントとなり、人理に刻まれた自身と仲間の死を歴史から焼却する 1.『槍』と『弩』を回収するため穹の遺品、レミリア、テイトクのいずれかのもとへ向かう 2.オティヌスを召喚する [備考] ※エレンの死体をセフィロトを通じて喰らいました。『始祖の巨人』、『進撃の巨人』の力を一部得ています。 【飛鳥了@デビルマン】 [状態]健康 [令呪]??? [装備]??? [道具]??? [思考・状況] 基本行動方針:神々との闘争に勝利し、デーモンの天下を 1.聖杯戦争を通じて明たち同胞に神を敵としてもらいたい 2.神々との闘争に備えて準備。その方策として受肉した明を地獄に送る 3.必要に応じて参加者にも主催にも介入する 4.戦力増強のためルイと子を産むことも考える [備考] ※ルシファーの男性としての面を強く顕現した分身です。 両性具有の堕天使としての特徴を失うことで神々の一派の目を欺いています。 [全体備考] ※ノルンが死亡しました。それにより暁美ほむらの時間操作の制限がなくなっています。弥勒の見立てでは夜明けごろには時間遡行も可能と予想しています。 BACK NEXT 065-b 魔なる柱雷のごとく出で 投下順 時系列順 BACK 登場キャラ NEXT 057-b 翼をください 天戯弥勒 飛鳥了
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キャラシート【としあきの聖杯戦争TRPG】 泥 【元ネタ】日本神話 【CLASS】アサシン 【マスター】比良坂 智也 【真名】ヨモツシコメ 【性別】女性 【身長・体重】134cm・32kg 【属性】混沌・悪 【好きなもの】山葡萄、筍 【苦手なもの】 【特技】かけっこ 【ステータス】筋力A+ 耐久B 敏捷A++ 魔力B 幸運E 宝具C 【クラス別スキル】 気配遮断:D サーヴァントとしての気配を断つスキル。 本来ヨモツシコメはこのスキルに高い適性を持たないが、「縮地(偽)」と併せる事で暗殺を可能とする。 単独行動:D マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクDならば、マスターを失っても半日間程度は現界可能。 【固有スキル】 鬼種の魔:A+ 鬼の異能及び魔性を表す複合スキル。 冥界の鬼であるアサシンは、地上の同種とは隔絶した能力を有する。 魔力放出の属性は「冷」。 神性:E- 神霊適性を持つが、魔性の者としてのランクが高いため殆ど退化してしまっている。 縮地(偽):A+ 瞬時に相手との間合いを詰める能力。 歩法や呼吸などの技術ではなく、単純に身体能力と魔力放出のみで次元跳躍に匹敵する速度を誇る。 【宝具】 『黄泉軍(ヨモツイクサ)』 ランク:C(A+) 種別:対軍宝具 レンジ:1~40 最大捕捉:1~200 冥界の鬼種・亡霊による軍隊の指揮権限。 現世に存在する亡霊はその殆どが悪霊・怨霊であり、何かしらの未練を要として土地に固定されている。 真名開放により、その要を強制的にアサシンに書き換えることで亡霊を変質、自らの使い魔として使役する。 変質した亡霊はE-ランク相当の単独行動スキルに加え、アサシンと同種の鬼種の魔スキルをE-ランクで得る。 一体当たりの能力は幻霊にも大きく劣る程度。 探知範囲は街内の地区一つを覆う程度で、土地の霊力の強さや墓の数、亡霊の数などで実際の効果量は変動する。 但し、聖杯戦争が行われる場所は往々にして「曰く付き」の土地である場合が多く、使い魔は比較的増やしやすい。 以上は聖杯戦争において現世で使用した場合であり、冥界で使えばランクと効果が大幅に上昇する。 この時に召集されるのは黄泉津大神の加護を受けた黄泉軍そのもの。 一体当たりの実力も、防戦であれば下級サーヴァントと渡り合える程度となる。 【Weapon】 なし 【解説】 日本神話に登場する、冥界に住む鬼女。黄泉醜女、予母都志許売とも。 冥界神としての顕現を得たイザナミ――黄泉津大神の配下として扱われており、彼女から分離した一側面を宿す。 イザナミの死体を見たイザナギを追いかけるよう命ぜられ、その驚異的な身体能力で追い詰めるも、 彼の投げた物品から生まれた山葡萄や筍に気を取られている隙に距離を離され、最後には桃で撃退されてしまう。 イザナミの一側面としての性質から、イザナミがカグツチの出産により負った火傷と同種のモノが顔の右半分を覆っている。 そのため、鬼の骨で造られた面で火傷を隠している。 これはイザナミより賜った黄泉由来のものであり、魔性属性の魔力を底上げする効果を秘めている。 基本的に感情を表情に出すことがない一方で、性格は外見相応に幼く割と本能に忠実。 マイペースな言動も相まって何も考えていないかのように捉えられがち。 しかし知性そのものはかなり高く、冥界神の側仕えという立場からか知識量も豊富。 またメンタル強度が並外れており、イザナギを取り逃がした件をイザナミに諫められた際も一切悪びれていない。 その点についてはイザナミ自身も半ば諦めているようで、 イザナミの所有である黄泉軍を指揮する権限を一部譲り受けている。 宝具として使用した場合、現世に彷徨う亡霊を強制的に変質させ使役するという、使い方によっては非常に危険な代物となる。 またこの効果を利用して、他人の使い魔の無力化・乗っ取りを行えるなど応用の幅は広い。 最高ランクの鬼種の魔により非常に高い魔性と身体能力を備えており、特に移動速度は殆ど次元跳躍の域にある。 全力移動でなくとも、超スピードから繰り出される鬼の一撃は地を砕き、大英雄クラスにとってすら脅威となり得る。 人間関係(生前) 編集中 人間関係(死後) 編集中
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キャラシート【としあきの聖杯戦争TRPG】 【クラス】キャスター 【真名】グリゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチン/Grigorii Efimovich Rasputin 【容姿】胡散臭い雰囲気の男性 【その他】混沌・中庸、人属性、男性 【英雄点】35点(ステ21点・スキル14点):令呪1画消費 【HP】 60/60(+15マスタースキル分) 【筋力】C:3 【耐久】EX:8(10) 【敏捷】E:1 【魔力】A:5 【幸運】D:2 【スキル1】陣地作成 10点:移動フェイズに陣地を作成出来る。 陣地内では魔術攻撃と物理防御と魔術防御と奇襲防御時、補正値5を得る。 また、遠距離攻撃フェイズで受けるダメージを無効にする。 【スキル2】神託 3点:最大HPを5増やす。魔術攻撃時、補正値4を得る。 【スキル3】怪僧 1点:奇襲防御時、補正値3を得る。 【宝具】『怪僧、或いは白夜の陰獣』(スヴィトーイ・ムシチーナ) 1/1 【ランク・種別】C・対人宝具 【効果】HPが0になった時、HPを(耐久値D6)回復して復活する。 その後、この交戦フェイズ中、HPを0にした攻撃と同じ種類 (物理・魔術・奇襲)の攻撃に対する防御時、補正値5を得る。 【設定】 自称しがない怪僧、マスターをからかうのがちょっぴり好き。 スキル3は大体腐る、でも何処かで役に立つ日を信じたい。